1Rと1Kの違いは、実質「壁が一枚あるかどうか」です。図面で見ると、ほんの小さな差に見えます。
でも、この壁一枚で暮らしはかなり変わります。
今回は、恵比寿にある1Kを例に、住んだらどんな1日になるかを想像してみます。前回は6畳のワンルームを見たので、その比較としても読んでもらえると良いなと思います。
今回の部屋

- 間取り:1K(洋室6.0畳+キッチン3.0畳)
- 専有面積:約23.0㎡/約3.2m × 7.2m
- 向き:南西向き
- 築年数:2018年・鉄筋コンクリート造・5階建の3階
- 設備:ガスコンロ2口/ユニットバス/クローゼット/室内洗濯機置場/バルコニー/オートロック/宅配ボックス/エレベーター
- 家賃:135,000円(+管理費10,000円)
- 備考:ペット不可・楽器不可

周辺
- 恵比寿駅(JR山手線・東京メトロ日比谷線) 徒歩6分
- スーパー(ピーコックストア) 徒歩4分
- コンビニ(セブン-イレブン) 徒歩2分
- カフェ(Blue Bottle Coffee) 徒歩5分
- 公園 徒歩4分
- クリニック(内科・皮膚科) 徒歩7分
※ 間取り・写真・周辺情報はすべて架空のものです。
※AIで作成した間取りと部屋写真のため、一部間違えている箇所もございますがご愛嬌ということで、大目に見ていただけると幸いです☺️
まず、気づく3つのこと
① 6畳が、丸ごと使える
前回見た6畳ワンルームは、「洋室6.0畳(キッチン含む)」でした。つまりキッチンの2畳分を引くと、実際に生活できるのは約4畳。
今回は違います。キッチンが独立して3.0畳あり、洋室は6.0畳が丸ごと残る。
同じ「6畳」でも、使える広さが1.5倍になる計算です。1Kと1Rの一番大きな差はここですよね。
② 細長い
寸法を見ると、約3.2m × 7.2m。かなり細長い形です。
壁の厚みを引くと、洋室の幅は3m弱。ここに窓とクローゼットの扉があるので、家具を置ける壁面は限られます。
広さの数字だけ見ると余裕がありそうですが、「縦に長い部屋」だという前提で家具を考えないと、うまくはまりません。
③ 南西向き
前回の部屋は東向きでした。今回は南西向き。光の入り方が、ほぼ真逆です。
これが生活リズムをかなり左右するので、順に見ていきます。
朝:静かに始まる
6:30。
南西向きの部屋は、朝はあまり明るくなりません。 東向きの部屋のように、朝日で自然に目が覚めるということは起きにくい。目覚まし時計が要ります。朝が苦手な人には、少しつらいかもしれません。
逆に、遅番や夜勤の人にとっては「朝日に起こされない」のは大きなメリットです。
朝食を作る。ここで1Kの良さが出ます。
キッチンは3畳あり、ガスコンロは2口。お湯を沸かしながら卵を焼けます。前回の部屋(1口・作業スペースなし)とは、できることがまるで違う。
そして何より、キッチンが扉で仕切られているので、料理の匂いが寝室に入りません。 ワンルームで焼き魚をした翌朝の、あの「部屋に残っている感じ」がない。
7:45、家を出る。
玄関からキッチン、その奥に洋室、という並びなので、玄関を開けても部屋の中は見えません。 宅配便を受け取るとき、これは地味に効きます。
しかも宅配ボックスがあるので、そもそも受け取りに出なくていい日も多いはずです。
昼〜夕方:南西向きの本領
休日の午後を想像します。
南西向きの部屋は、昼過ぎから夕方にかけてが一番明るい。 14時以降、部屋にしっかり日が入ります。
家で過ごすのが好きな人には、これはかなり快適だと思います。前回の東向きの部屋は「午後は暗い」でしたから、真逆です。
ただし、西日は暑い。
夏の午後は、部屋の温度がかなり上がります。エアコンをつけても、日が差し込んでいる間は効きが悪い。遮熱カーテンやシェードは、あった方がいいと思います。
逆に冬は、午後の日差しで部屋が暖まります。冬の光熱費は、東向きより有利なはずです。夏に弱く、冬に強い。そういう部屋です。
洗濯物も、午後にしっかり乾きます。 朝が忙しくて干せない日でも、昼に干せば間に合う。生活のリズムに余裕が出ます。
夜:帰宅から就寝まで
19:30、帰宅。
スーパーは徒歩4分、コンビニは徒歩2分。前回の部屋と同じく、「その日の分だけ買って帰る」暮らしが成立します。
夕食を作る。ここが、この部屋で一番変わるところです。
3畳のキッチンに2口コンロ。まな板を置く場所もあります。ワンルームでは諦めていた「ちゃんと作る」が、この部屋なら現実的です。
洗濯機もキッチン側にあります。つまり洗濯機の音が、寝ている部屋から一枚壁を隔てている。 夜に回しても、前回の部屋より気になりません。
21:00、くつろぐ。
6畳が丸ごと使えるので、ベッドを置いても、まだ3〜4畳ほど残ります。小さめのソファなら、置ける可能性があります。
ただし、部屋の幅は3m弱。ソファとベッドを両方置くと、通路が一本しか取れません。 「置ける」と「快適に置ける」は違うので、ここは慎重に考えたいところです。
23:00、就寝。
細長い部屋なので、ベッドは壁に沿って縦に置くのが自然です。窓側に頭を向けるか、足を向けるか。ここは好みが分かれます。
休日はどうなるか
友人を呼べるか。前回より、確実に呼びやすい。 6畳丸ごと使えるので、座る場所が作れます。
そして料理が作れるので、「家で食べる」という選択肢が生まれます。ワンルームだと難しかったことです。
ただし、家の外にも居場所があります。Blue Bottle Coffeeが徒歩5分、公園が徒歩4分。 恵比寿という街そのものが、部屋の外の生活空間になります。
洗濯物は、南西向きのバルコニーへ。午後の日差しで、しっかり乾きます。
家賃145,000円を、どう見るか
この部屋、家賃135,000円+管理費10,000円で、月145,000円です。23㎡でこの金額は、かなり高いです。
前回の部屋(20㎡・90,000円)と比べると、面積は15%広いだけなのに、家賃は60%高い。
この差額の55,000円は、もちろん立地に払っていると考えられるでしょう。
山手線が使えて、駅まで6分。スーパーもコンビニもカフェも公園も、徒歩5分以内。オートロックと宅配ボックスもある。
つまりこの部屋は、「家の中で過ごす時間」より「街を使う時間」にお金を払う物件です。家にこもりたい人には割高で、外に出る人には納得できる。そういう性格だと思います。
もちろん、家半分+街半分といった生活にも向いてると思います。私ならそういう生活をすると思います。
ちなみに更新料が「新賃料の1ヶ月分」なので、2年ごとに約14万円が別途かかります。 月額に均すと、実質+6,000円ほど。ここも見落としがちなポイントです。
家賃と初期費用の次に決めるのが、引っ越しの頼み方です。

想像して見えてきたこと
この部屋が向いている人
- 自炊をしたい人(2口コンロと3畳のキッチンが効く)
- 朝がゆっくりな人、夜型の人
- 家で過ごす午後が好きな人
- 街を使いたい人(駅・スーパー・カフェ・公園が近い)
- 宅配が多い人(宅配ボックスとオートロック)
この部屋で詰まりそうな人
- 朝日で起きたい人(南西向きは朝が暗い)
- 夏の暑さに弱い人(西日が入る)
- 家賃を抑えたい人(立地代が大きい)
- ペットを飼いたい人、楽器を弾きたい人(どちらも不可)
- 家具をたくさん置きたい人(幅3m弱の細長い部屋)
結局この部屋の性格は、「自炊できる」「午後が明るい」「街が近い」の3つに集約されると思います。そして、その分だけ家賃が高い。
だとすると、何を置けばいいか
① 遮熱カーテンかシェード
南西向きの西日は、想像以上に暑いです。ここは真っ先に用意したい。
② 家具は「縦長前提」で選ぶ
幅3m弱の細長い部屋です。奥行きのある家具を横に並べると、通路が消えます。壁沿いに配置する前提で考えたい。
③ ソファを置くなら、幅を測ってから
置ける余地はありますが、ベッドと両立させると通路が一本になります。コンパクトなものか、そもそも置かないか。
④ キッチン用品は「使うもの」を揃えていい
この部屋なら、まな板も鍋も現実的に使えます。ワンルームでは諦めていた道具が活きます。
⑤ 目覚ましは、光ではなく音か振動で
朝日が入らないので、自然に起きるのは難しい。ここは道具に頼るところです。
ちなみに、私ならこうする
ここからは、実際に狭い部屋で暮らしてきた自分なら、この部屋をどう使うかを書きます。
基本の考え方は前回と同じで、「床を空ける」です。ただ、この部屋は前回と条件が違うので、いくつか判断が変わります。
細長い部屋は、ロボット掃除機と相性がいい
幅が狭くて奥行きがある部屋は、ロボット掃除機が直線で走れる距離が長いので、実は効率がいい。前回以上に、床に物を置かない価値があります。
そのために家具は脚付き、小物は壁面か吊り下げ。ここは変わりません。
それでも、私は自炊を増やさないと思う
この部屋は、料理ができる設計になっています。2口コンロ、作業スペース、独立した空間。
それでも私は、たぶん自炊を増やしません。理由は「作れるかどうか」ではなく「洗い物が発生するかどうか」で考えているからです。
キッチンが広くなっても、洗い物は減りません。むしろ道具が増えるぶん、増えます。
なので、ここでも宅食や外食を軸にして、冷凍庫の大きい冷蔵庫を置きます。恵比寿ならスーパーもコンビニも徒歩数分なので、なおさら家に食材を溜める必要がありません。
ご飯もパックで十分です。炊飯器を置けるスペースはありますが、置けることと、置く必要があることは別だと思っています。
寝具と服は、前回と同じ
ベッドは置かず、布団とすのこ。昼間に床が空くからです。
服はベース4着ほどで回して、乾燥機付き洗濯機で干す工程を消す。下着や小物は、引き出しではなくハンガーに吊るすタイプの収納に入れます。
ただしこの部屋は南西向きで、午後に洗濯物がよく乾きます。 乾燥機の必要度は、前回の部屋より少し下がるかもしれません。
それでも私は付けると思います。干す・取り込むという工程そのものを消したいので。乾くかどうかではなく、手間が発生するかどうかで選んでいます。
収納は、やはり吊るす
クローゼットは洋室内にありますが、大きくはありません。
山崎実業の tower のような、吊り下げ・マグネットで貼るタイプの収納を使って、床と棚を使わずに物の居場所を作ります。キッチンが独立したことで、使える垂直面はむしろ増えました。
ゴミ箱も置きません。キッチンの扉に引っ掛けるか、吊り下げるタイプにします。
朝の光が入らないのは、私には不利
正直に書くと、この部屋は私には少し不利です。
私は普段、遮光カーテンを開けたまま、レースカーテンだけで寝ています。 朝の光で自然に目が覚めるのが好きだからです。
でも南西向きの部屋では、その手が使えません。朝はほとんど明るくならないので、光で起きることを期待できない。
こういう部屋に住むなら、光目覚まし時計を使うと思います。設定した時刻に向けて、だんだん明るくなっていくライトです。向きで得られないものを、道具で補うという考え方です。
逆に言えば、夜型の人にとって、この部屋は快適だと思います。 朝日に起こされないというのは、休みたい人にとっては確かな価値です。
向きに良い悪いはなくて、自分の起き方に合っているかどうかだけだと思います。
この部屋で一番お金をかけるなら
遮熱カーテンだと思います。
南西向きの夏は、想像より厳しい。ここを軽く見ると、エアコンを強くしても部屋が冷えず、電気代だけが増えます。 家具より先に、ここに投資したい。
まとめ
- 1Kと1Rの差は壁一枚だが、6畳を丸ごと使えるかどうかが変わる
- キッチンが独立すると、料理の匂い・洗濯機の音が寝室に来ない
- 南西向きは朝が暗く、午後が明るい。夏に弱く、冬に強い
- 幅3m弱の細長い部屋。家具は縦長前提で選ぶ
- 家賃145,000円は、部屋ではなく立地に払っている
- 更新料が2年ごとに1ヶ月分。実質の月額は+6,000円ほど
同じ「6畳」でも、壁が一枚あるかどうかで、暮らしはここまで変わります。
物件を探すときは、間取りの名前(1R・1K)ではなく、「その部屋で自分の1日がどう流れるか」を想像してみてください。数字より、そちらの方が正確です。
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